インストラクター:PythonでLLMを構造化出力する

Instructor: Python の LLM 構造化出力のための最重要ライブラリ

急速に進化する人工知能の分野において、大規模言語モデル (LLM) から信頼性の高い構造化データを抽出することは依然として大きな課題です。そこで登場するのが、この複雑なタスクを簡素化するために設計されたオープンソースの主要 Python ライブラリ、Instructor です。月間 300 万回以上のダウンロードと活発なコミュニティを誇る Instructor は、型安全で検証済み、そして自動再試行される AI モデルからの出力を求める開発者にとって、頼れるソリューションとなっています。

Instructor とは?

Instructor は、強力なデータ検証ライブラリである Pydantic を基盤として構築されており、LLM と対話するための直感的で堅牢なフレームワークを提供します。開発者は Pydantic モデルを使用して、必要なデータの正確な構造を定義できます。これにより、LLM からの出力が一貫しているだけでなく、事前に定義されたスキーマに準拠することが保証され、エラーを大幅に削減し、データ品質を向上させることができます。

主な機能:

  • 構造化出力: Pydantic モデルを定義することで、LLM からのデータ出力形式を正確に指定できます。
  • 自動再試行: 検証失敗時に自動で再試行するロジックが組み込まれているため、手動でのエラー処理が不要です。
  • データ検証: Pydantic の堅牢な検証機能を活用し、LLM レスポンスの品質と整合性を保証します。
  • ストリーミング対応: 部分的なレスポンスやリストをリアルタイムで処理し、アプリケーションの応答性を向上させます。
  • マルチプロバイダ対応: OpenAI、Anthropic、Google (Gemini)、Mistral、Cohere、Ollama、DeepSeek など 15 以上の LLM プロバイダとシームレスに連携し、統一された API を提供します。
  • 型安全性: 適切な型推論と自動補完による完全な IDE サポートにより、開発者の生産性を向上させます。
  • オープンソースサポート: Ollama、llama-cpp-pythonvLLM などのフレームワークを使用して、あらゆるオープンソースモデルをローカルで実行できます。

クイックスタート: たった 3 行で構造化データを抽出

Instructor の使い始めは非常に簡単です。インストール後、ほぼ瞬時に構造化データを抽出できます。

import instructor
from pydantic import BaseModel
from openai import OpenAI

class Person(BaseModel):
    name: str
    age: int
    occupation: str

client = instructor.from_openai(OpenAI())
person = client.chat.completions.create(
    model="gpt-4o-mini"

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